最高裁判所第二小法廷 昭和23(オ)72 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人等の負担とする。
理 由
上告理由について。
本件において、當時、上告人等と被上告人の間に存在した争をすべて解決するた
め、両者の間に原判決認定のような和解が成立し、これに基いて、上告人等が被上
告人に対し、判示の金員を支払つたことは當事者間に争のない事実である。しかし
て上告人等は、原審において、右和解の際に、右示談金の計算は被上告人の作成し
た計算書に基いて割り出した金額であるから、後に精算して不當な点があればそれ
だけの金額は返還するという特約ができていたと主張し、所論金一四九二円五二銭
のいわゆる反対債権も右特約に基いて、被上告人が上告人等に返還すべきものであ
ると主張したことは原判決の摘示するところによつてあきらかである。しかるに、
原判決は、上告人等主張のごとき特約の存在はこれを認めるべき証拠がないと判断
したことは、また原判文上明瞭であつて、既に、右特約の存在が否定される以上、
所論木材売渡代金の交付残の有無について審理をする必要はないのであつて、所謂
乙号各証について、原審が特段の釋明をなさず、これを判断の資料に供しなかつた
としても、これをもつて所論のような違法があるものということはできないのであ
る。論旨は採用することができない。
よつて、民訴第四〇一条、第九五条、第八九条を適用して、主文のとおり判決す
る。
右は全裁判官一致の意見である。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
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裁判官 栗 山 茂
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官小谷勝重は出張中につき署名捺印することができない。
裁判長裁判官 霜 山 精 一
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